フードプロセッサーで贅沢ジェラートを作る(2) - チャイ味、ピスタチオ味
農林水産省が乳製品の消費を世にお願いしているので、ジェラート作りも世の為になっている気がしてきました。普通に飲んだ方が消費量は早いので毎日飲んでます。 食前飲みすると血糖値の上昇を抑えて太りにくくなるらしいぞ!
自宅待機による製菓需要が上がってただでさえ万年地味に不足してるバターが更に品薄になっているようなのですが、ジェラートは基本的にバターを入れたりしないのでそれも丁度いいですね。そういったわけで、世界を救うカロリーことジェラート作りに励んでいきたいと思います。
前回の記事はこちらです。
なお映える写真とかは今回もないです。ただ家で食べたいから作ってるという生活感で進行します。宜しくお願いします。
参考にした本
前回の本に加えて、新しくもう1冊「ジェラート、アイスクリーム、シャーベット セレクトBOOKS 」です。Amazonのアイスクリーム・ジェラート関連で一番人気がありそうだった本。貝印のアイスクリームメーカーを使うレシピということで一旦置いておいたのですが、レシピは参考になるかと思い購入。あっふつーにフードプロセッサー使う版のアドバイス掲載されてた。急がば回れ。
今回は参考にさせて頂きつつ、なにかしら自分の家用にレシピを触って作る形になりました。
用意する物
そしてこれ。取っ手のとれるティファールの小鍋。いや前回も材料を混ぜるのに使ってたんですけど、私は気付いてしまったのだ。これはステンレスの底が深い容器だということに。材料を温めて混ぜ混ぜした後、そのまま取っ手を外して冷凍庫にぶちこめばいいのではないか?私が求めていたのはそういうことだったんじゃないのか?注文したステンレスの容器がいつ届くかも分からないので、今回はこれを冷凍に使う容器にしました。後述しますが成功しました。
取っ手が取れる金属の小鍋ならなんでもいいと思います。ここぞで天才の閃きを感じましたね。最初から閃こう天才。
備忘録的ジェラートの写真
第三回 チャイティージェラート
回のカウントは前回から通しでいきます。
チャイティージェラート。恵まれない人々に無料で配りそうなジェラートだねと言われた。うーんそのセンスはちょっと強引じゃないかな。チャイが好きなので作ります。
手元にチャイのジェラートというレシピが無かったので、ジェラート、アイスクリーム、シャーベット セレクトBOOKS から「お茶のレシピ」の分量を参考にしつつ以下の配合にしました。如何にもなチャイらしくガツンと甘い味になったのですが甘党じゃない人はちょっと変えた方がいいと思う、多分自分も変えると思います。スタバのチャイくらいの甘さでした。あとちょっとだけラム酒入れてもいいと思います。
- 牛乳 200ml
- 生クリーム 100ml
- 練乳(コンデンスミルク) 80ml
- アッサムCTC 大さじ2 少量の熱湯で煮出して使う
- チャイスパイス(カルダモン、クローブ、ドライジンジャーパウダー)シナモンを入れ忘れていたけど食べても気付かないくらいチャイ味だった
- シュガーカットゼロ顆粒(砂糖として) 大さじ1 よりちょっと少なめ
- 水飴 10g
これだけ迫真カロリーセットを揃えておいてシュガーカットゼロとか使う奴おる?カロリーの美味しさへの冒涜では?という感じですけど理由があって、シュガーカットゼロは同量で砂糖の3倍の甘さかつ、さらさら感があるので、砂糖類の溶けが悪いと舌触りがよくない、というレビューをあちらこちらで見ていたのでこれで少し良くならないかな〜という気持ちで使いました。普通にグラニュー糖でいいとは思います。
チャイスパイスは、自分は家に各種スパイスがあるのでそのまま作れたんですが市販のミックスとかで全然いいと思います。無いって場合はスパイス抜けばロイヤルミルクティージェラートです。たぶん。
ステンレスの容器を使うと驚くほど固まるのが早い!!!感動!!!フープロ回しを1回にするなら6時間くらいで作れると思います。今回はやたら入念に練ったので7〜8時間で食べられるところまでいきました。一晩置かなくてもいい…!金属の力、ありがとう…!
生クリーム多めのおかげなのか、フープロを2回掛けたのが効いたのか、あるいは水飴効果だったのかよく分かりませんがなめらかーになりました。辛い食べ物の後に食べるととても美味しく感じる。あっすごくチャイっぽいですね。
第四回 ハニーピスタチオジェラート
男子高生の揚げ物弁当の如く茶色いジェラートばかり作っていた世界にようやく別の色がやってきました。緑色のピスタチオです。ジェラートといえばやはりピスタチオ…。憧れのピスタチオにようやく到達です。散々練習しましたからね、きっと上手くいくでしょう。
参考にした本にはどちらにもピスタチオジェラートが掲載されていたので、どっちも参考にしつつ乱暴な計量を始めました。早速慢心が現れている。大丈夫かこいつ。
多分これ最低源必要なものは「ピスタチオ」「牛乳」「なにかしらの甘味」なんだと思います。
で、プラスで何かしら美味しくする小技が必要なのかなとレシピを拝見しながらとうとう転化糖が登場。本当にお前が必要なのかどうか分からないけど取りあえずこれを入れると滑らかになるらしいしレシピに載ってたから買った。代用するなら水飴が該当するっぽいんですが、そもそも抜いてもそこそこ美味しく出来ると思います。多分その場合は生クリームが入ると滑らかになるのかなあ。ブドウ糖は疲れた時に舐めるからいいかなと思って買いました。
そしてピスタチオです。本当はピスタチオペーストを用意するところからなのですが、フードプロセッサーでピーナツバターを作る話をよく聞くし、ピスタチオからペーストを作れるだろう、ということで、ピスタチオからペーストを作ろうと思います。
ピスタチオ、初めて買ったんですけど、こんないいにおいするんですか?炒る前からなんかフルーティですよ?豆なのに?
パウダー状になったあたりではたと気付き、ピーナツバターってピーナツの油分が多いからすぐペーストになるんじゃないのか?ピスタチオってそんなに油脂あんのか?と思い、少し生クリームを足したら一瞬でペーストになった。後から調べたらピスタチオもそこそこの油分があるんですが、ピーナツほどではないみたい。ピーナツバターもフープロを回してるとある時いきなりふっとピーナツバターになるらしいんですけど、自分はその感覚をまだ知らないためピスタチオだけでペーストまで辿り着けるか分からなかったのだ…。
あと生クリームじゃなくても普通に牛乳とか混ぜ合わせたジェラートの液体を少量足すのでもよかったのかもしれない。この後どのみち液体を足して混ぜ込んでいったので…。
牛乳・生クリーム・バターミルクパウダーを軽く鍋で温めつつ、人肌の温度で溶かして、ピスタチオペーストの方には転化糖とブドウ糖をちょっとずつ混ぜて、最後に少しずつペースト側へ乳製品の液体を足しながら混ぜ合わせる。ちょっと白いのが浮いてるのは多分バターミルクパウダーの名残かなあと思います。ダマになってるわけではなくて触るとひゅるるーと溶け消えていくんだけどまた生まれる。あんまり気にしないでそのまま進めます。
正直フードプロセッサー使うならこの混ぜ混ぜやらんくてもいいのでは?と思ってるのですが、ガチガチに凍ってしまうと器から外してフードプロセッサーに入れるのが大変めんどうなことになってしまうので続けている。空気含んだ方がきっと美味しいでしょ…などという言い訳を心でしている。
ちょっと黒いツブツブが見えるのはおそらくピスタチオの薄皮は取らなかったからだと思います。栄養あるっていうし…元々自宅でペーストを作る都合上、一切粒感のないペーストまでいけるとは思ってなかったので、じゃあ適度なナッツ感が残るならこの皮もあっていいかという言い訳の元に残しました。なんだかキウイジェラートみたいだね。
しかしとにかくピスタチオの香りがすごい。
まず最初に乳製品類と混ぜ合わせた時点
- ここらへんで香りがフルーティからスイートになってくる。なに?どういうこと?お前豆なのにこんなに香るの?すごいね?
凍らせ始めて一回目の混ぜ混ぜ
- お前ほんとに香料とか入ってない?スイーツって香りしかしないよ??
何回目か忘れたがほぼ凍ってきたあたりの混ぜ混ぜ
- なんかここにきて香ばしい焼き菓子のにおいになる
どういうことなの????ピスタチオくん、君どうなってるの??どうしてそんな香り豊かなの???いや…これ香りすぎでは…?
しかしここにきてもピスタチオの香りがすごい。お前いったいどうなってるの?冷菓や氷菓は凍らせる分甘みを強くしないといけないので、最後の最後で完成するまで味が合ってるか味見をしても甘すぎてよく分からないんですが、この香りがそのまま来ると食べる時にきついのではという不安がすごい。
そうこうしているうちに出来上がったものの、この日は作り出した時間も少し遅かったので食べるにはちょっと柔らかかったこともあり、一晩寝かせて次の日に食べることにしました。
ここにきてようやく届いたステンレスのそれっぽい容器に保存している。ここでようやく香りは落ち着いてました。一晩置いて完成すると丁度良いのかな。最後まで心配だったのでほっとしました。早速盛り合わせて試食すると、美味しい…?けどなんか味がまとまってないというか…。ぼんやり感がある。パンチが欲しい。
一気に味がまとまって完成。美味しい!!!ナッツといえばはちみつなんだよな!!!というわけで、本当はただのピスタチオジェラートを作ろうと思っていたのですがハニーピスタチオジェラートとなりました。
舌触りはなめらかだけどナッツ感が残っててこれはこれで美味しい。お店のものとはちょっと違うものだけど、ちょっと違うアプローチで作った方が美味しく食べられるのかなーという気持ちです。お店に近付くなら市販の製菓用ピスタチオペーストを買う必要があるのかもしれません。試してないから分からないけども…。1kg1万円だったので、ガチの本気でピスタチオジェラートに取り組むことになったら買うこととします。
いやでもこのハニーピスタチオジェラートが店のものに劣っているかというと全然そんなことはなくて、別の商品として肩を並べられる美味しさだと思います。美味しい!
振り返りと、今後の予定
取りあえず試行錯誤しながら4回作った所感
- アイスクリームやジェラートが好きなら家で作るのはあり。手間を考慮しても安価でこの美味しさ、「アイスミルク」の品質が食べられるならコスパが良い。
- 但しフープロやハンドブレンダーがないと絶対続かない。手でどれだけ凍りかけのジェラートを潰してもやっぱり機械の滑らかさには届かなかった。
- 材料やレシピはもっと自分好みの味に寄せたいので今後も試行錯誤したい。手に入りにくい材料もあるので日々のルーチンとして自然に取り込めるかどうか。
- ティファールの小鍋がめちゃくちゃ使いやすかった。ステンレスの容器も買いましたが、小鍋でいいのでは?と割りと気持ちが揺らいでいる。金属の厚みもあるからより熱吸収に優れているというか… これはいわゆるコールドストーンのアイスを練る、つめたーい鉄板と同じようなものでは…?
- とはいえ、小鍋は普段の料理でも使うので占領は出来ないし、イワキの保存容器は普段の常備食を入れるのに多用しているので器がなかったことも事実として、保存容器としてステンレスの容器は使いやすくてちょうどいいから買ってよかったと納得。やっぱり冷え冷えになってくれるのでジェラートが扱いやすいです。
ジェラート、お店で食べるなら鎌倉のジェラテリア・イル・ブリガンテというところがものすごく美味しくて感動したのでまた行きたいなあと夢見てるのですが、このご時世でして次に行けるのはいつだろうな…。
ここのジェラートは1カップ2千円くらい行くのでびっくりの価格なんですが、半信半疑で買ってよかったです。どこのお店とも全然違う味がして、そのお金を出すだけの価値があるお店です。口の中に入れた瞬間の美味しさといい、その後ふわっ…と残る後味といい格別でした。ピスタチオとグラッパのジェラート、美味しかったな…。
とりあえずの初心者手付きで4回ほど作りまして、流石に2千円級のジェラートたるこのお店の味とまではいけなかったのですが、ハーゲンダッツくらいの美味しさにはなれたので結構満足しています。今後も作って行きたい所存。
乳製品を使わないジェラート(フルーツのジュースを使ったり、滑らかさにゼラチンを使うレシピ)は難度が高いそうなので、もう少し慣れたらチャレンジしてみたいですが、乳製品を率先して消費しないといけない時期なので、もう少し先かな〜。